2024年4月25日木曜日

イギリス乗り鉄&保存鉄道、鉄道博物館訪問記(第5回)

 英国乗り鉄旅記5日目(9/9)です。この日からはロンドンに連泊して日帰りで周辺を巡る計画です。この日はディドコット(Didcot)という所にあるDidcot Railway Centreへ行きました。旧グレートウエスタン鉄道の工場をそのまま博物館にした施設との事で、ロンドンから特急で1時間程度のところです。パディントン駅(Paddington)へ向かいます。


 パディントン駅の改札口、本日は日曜日なので通勤客はいません。


 現代のグレートウエスタン鉄道の日立号が停まってます。


 こちらは近郊型電車です。


 我々の乗る列車は日立号です。不覚にも私は日立号は普通の高速電車と思っていたのですがディーゼルエンジンを搭載していて非電化区間へ乗り入れできるとはは知りませんでした。
日本の車輛メーカーにこういう技術があるのに国内に採用例がないのは調達価格とか、車輛重量とか、燃費とか事情があるのでしょうが残念な事です。


 中間車を見ると日本の特急電車そのものです。緑の色合いがトワイライトエクスプレスと似ています。


 ディドコットに着きました。


 ディドコット駅前、2方向に分岐する駅ですが、駅は小規模です。


 ホームから博物館のある駅裏方向をみると現役らしい施設が見えます。


反対を方向に振り返るとホームのない線を列車が通り過ぎました。この路線は路線図に載っていません。短絡線のようです。
開館時間になったので博物館にいきます。駅の地下道を抜けて駅裏にでるとそこが入り口になってます。入館料は£10.でした。


 博物館の入場券売り場です。ここには体験乗車線が2本あります。先ず本線と称する長い方の線に乗ります。ロッド式のDLに客車2輌編成が往復します。(片道は推進運転)


本線の体験乗車列車です。8月中は蒸機による運転だったそうです。
 先程駅から見えたホームの無い本線に沿って博物館の一番奥まで行きます。


 奥の乗降場で降りて進むと建屋の中に支線と称する体験乗車の乗り場があり、流線型のディーゼルカーに乗り換えて、博物館の中程の辺りまで戻ります。


 反対側の乗降場に着いたディーゼルカー


体験乗車を済ませて展示の車輛や施設を見学しながら入口の方へ戻る形になります。
奥の方には客貨車の収蔵庫、修理工場などがあり塗り替え中や塗り替えが終わった貨車が並んでいます。


塗り替えの終わった貨車群


 未だレタリングの入ってない有蓋車


 レタリングの終わった通風車(通風車はフルーツバンというのですね)


塗り替え中のブレーキバン(緩急車)
車輛だけではなくて設備なども展示されています。




手前の線路はグレートウエスタン鉄道の創業期のブロードゲージ(7フィート)を再現したもの。(デュアルゲージ)


客車庫の裏では台枠の修理中でした。


背後の建屋の中には客車が詰まっています。




レストア中の客車もいます。近代的な外観の客車でも木造車体のようです。余談ですが、英国では客車は   Passenger Car とか Coach ではなく Carriage と呼ぶのが一般的のようです。


庫の入り口にトラバーサーが設置されていますがその牽引車が好ましいスタイルです。


客貨車エリアの遠景です。右に見えるのは…


ガスタービン機関車の試作機(交友社刊の「世界の鉄道」第4巻にこの機関車の紹介が載っていました)です。
さらに入口の方へ移動するとようやく博物館のメインのエリアです。


 ディーゼル機の横の建物が機関車の工場(非公開)手前の建物が機関車の収蔵庫になっていました。4線の細長い庫に機関車(大部分が蒸機)が詰め込まれてます。







展示場やレストラン、売店等もありますが周辺はカオス状態です。






これだけストック品があれば豊島園後のハリポタテーマパークに蒸機を持ってくるのも可能なわけですね。

少し離れた場所に蒸気動車の収蔵庫がありました。

 
お宝車輛は狭い所に押し込まれて全体は拝めません。




 車輛の部品類だけでなく跨線橋の部材なども置いてあります。


LGBのレイアウトがありました。


実際にクレーン車を使って保線作業をしていました。

見学を終え、まだ行っていないロンドンの南部の方を回ってロンドンへ戻ることにします。
途中のレディング(Reading)まで戻り、そこからサウサンプトン(Southampton)ポーツマス(Portsmouth)と回ってロンドンへ戻る事にしました。

サッカープレミアリーグで吉田麻也選手が当地のチームに在籍していたサウサンプトンで乗り換えます。


 サウサンプトンに到着です。途中から第3軌条による電化区間になりました。


 サウサンプトン中央駅。近代的な駅です。


ロンドンへ直行する電車が発車して行きました。我々はポーツマス方面へ行く電車に乗ります。時間に余裕がありそうなので途中駅で段落としをしました。
Swanwickという駅で途中下車をしました。



 駅は無人化され、駅舎にはお店が入っていますが本日は日曜日で休業のようです。



 サウサンプトン方面に向かう電車が来ました。屋根上にはパンタグラフ取り付けのスペースがありました。



 次の電車が来ました。車掌が来て、(1等室が付いていたので乗ると検札がある)どこまで行くと聞かれてポーツマスと申告すると「今日はバス代行なので次の駅でバスに乗り換えよ。」と告げられました。電車を降りて他のお客についていくと踏切を渡りました。日本では超レアな第3軌条線路の踏切です。



 線路に侵入しないように山形の鋼材が敷いてあります。


代行バスに乗ります。


 ポーツマス駅に到着しました。この先線路はポーツマス港まであり、バスもそこまで行くのですが予期せぬ代行バスで時間がかかってしまったので、ここからロンドンへ戻ります。


 ポーツマス駅のコンコースは当然ながらガランとしています。


 代行バス乗り場の案内です。


 ロンドン方面に接続する代行バスは2階建てバスでしたが、乗車時には2階は満員で1階通路側の席しか空いていませんでした。


代行バスからの乗換駅にロンドン(ウォータールー駅)行きの電車が到着しました。


ウォータールー駅(Waterloo)に無事戻ってきました。(5日目終わり)