最後の現役SLの撮影を秋の北海道で終え、鉄から離れていたのですが、日鉄の 1080 が運転されるから行こうと誘われて、ブローニーにフィルムを1本入れただけで参加しました。
一応DLの予備機で、殆んど出番のない 1080 ですが、滅多にないこととて、多くのファンが押しかけました。
葛生駅から日鉄鉱業の羽鶴工場までの専用線で、田舎の細い道に大勢が押し寄せて、地元の方には迷惑だったと思われます。
工場からの往路ははバック運転で、結構な長さの貨物列車を牽引してきました。
撮影後はすぐに追いかけて、逆光ながら引きの取れる場所で待ち構えます。
晩秋の穏やかな日差しの中を、軽快な足取りです。
白煙をたなびかせながら、遠くに走り去るまで、撮影し続けました。
このあとは、折返しの葛生駅に行きましたが、さすがにここでは多くのファンが集結し、まともな写真は撮れません。
復路は前向きなので、追いかけよりも確実に撮ろうと、順光の場所を確保しました。
晩秋の斜光を浴びながら、築堤を走り抜けて行きます。
羽鶴まで追いかけて、工場を見下ろせる場所に上がると、仕業を終えた 1080 が夕日に照らされながら停車していました。
予備機の、それも動態保存的な運転でしたが、貨物を牽引するという仕業をこなす姿なので、これが本当の現役SLの最後の撮影となりました。
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