2017年3月5日日曜日

雪の山田線のC58 1969.3.14

 東北地方のローカル線の山田線については、先の大震災の被害でこれからの存続等いろいろと検討されて入れようですが、C58が健在の頃、雪深い彼の地を訪れました。

 この時の訪問では、といってもSL時代には一度だけですが、盛岡駅からサミットの区界駅までの間までで、その先の撮影記録はありません。

 最初に降り立ったのは大志田駅で、隣の浅岸駅と共に利用者の減少で既に廃止となってしまいました。
 両駅とも25‰の連続勾配の途中なので、本線はスルー可能な配線のスイッチバック駅になっていました。

浅岸駅方面へ発車して勾配を行く

 この頃カラーフィルムがまだ高価ではあるものの、使われ始めた時期であり、サブカメラに入れておきました。
 ネガフィルムで、粒子が荒く、発色もいまいちであります。

 浅岸駅方面へ歩いて行くと、上りの貨物列車が音も無く駆け下りて来ました。
  

 この線のC58は特徴的な集煙装置をつけています。

 鉄橋の下に降り、勾配を登って来る下り貨物列車を迎え撃ちます。


 次はもう一つのスイッチバック駅である浅岸駅の様子です。

 列車交換のため、優等列車であるものの先に下り急行そとやま がホームに入線、そこへ上りの各停DCが入ってきて2本が並びとなります。

各停があとから入線

 閉塞が開いたので急行がスイッチバックして、勾配を登って行きました。

駅のはずれで既にこの高低差

 浅岸駅から区界駅へ、途中で2本の下り貨物列車が撮影できるので歩き出します。
 今思えば、雪深い道を8km近い距離があるのに、よくも重いカメラバッグを抱えて歩いたものです。

 1本目の貨物列車がやって来ました。

特徴ある集煙装置

 短い両数ですが、急勾配を登っているのがサイドからわかります。


 撮影後、先を目指して歩き続けたのですが、途中で雪の深みに入ってしまい、首まで埋もれてしまって脱出に一苦労でした。

 2本目がやって来ました。



 これまた大した両数ではありませんが、この当時はこんなローカル線でも結構な本数の貨物列車が設定されていたのです。

 ようやく区界駅近くまでたどり着きました。
 この区界駅は山田線のサミットであり、東北地方の最高駅でもあります。

 駅の発車であれば煙を吐くであろうと、ここで上り貨物列車を撮影しました。


 案の定、煙を巻き上げながらやって来ましたが、目前を通過後絶気運転となりました。
 雪まみれとなった撮影を終え、区界駅で暖を取ってから盛岡行きの各停DCの暖かい車内に乗り込みました。

4 件のコメント:

  1. 山田線のC58、懐かしく拝見しました。
    私は1950年生まれで盛岡の大学に通っており、駅構内で見かけておりました。
    当時、ファンの多くは花輪線のハチロクがお目当てで、このC58はあまり注目されておらず、マニアは見たことがありませんでした。

    しかし近いうちに消え去る運命にあるとの事から、区界付近で上下列車を効率よく撮影しました。特に上り列車は盛岡までの重連運転が多く、サヨナラ運転も宮古~盛岡間を重連運転となり、しっかりと記憶に残っております。

    そのC58が釜石線で[SL銀河]を牽引していることが、自分にとっては生きる糧になっております。

    今回は自分の青春時代に活躍した地元のSLを拝見出来ましてとても感激しております。
    素晴らしい画像、ありがとうございました。

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  2. 北斗星 様、投稿いただき有難うございます。
    山田線はC58故、あまり人気が無く、鉄道雑誌でもあまり取り上げられませんでした。
    重連をよく撮影されていたとのこと、やはり地元の方にはかないません。
    羨ましい限りです。
    スイッチバックどころか駅そのものまで廃止され、折角風光明媚な路線なのに残念です。

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  3. 初めてご連絡させていただきます。私、スイッチバックの研究をしているもので、来春には「スイッチバック大全」という書籍を刊行すべく、現在素材集めをしております。そうした中で、貴サイトの「浅岸」の御写真をぜひ使わせていただけないでしょうか?というお願いでご連絡をさせていただきました。お手数ですが、詳細はメールでやり取りをさせていただければ幸いです。では、よろしくお願いいたします。

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  4. 担当E様
    ご覧頂き有難うございます。
    ブログの最初に記載しましたように、写真集「SL現役の頃」を出版して本ブログを始めました。
    写真集のホームページには連絡先を記載していますので、よろしくお願いします。

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