小樽築港機関区

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2024年1月15日月曜日

イギリス乗り鉄&保存鉄道、鉄道博物館訪問記(第1回)

 2018年9月初旬、例によって学生時代以来の乗り鉄友人N君と英国へ鉄旅に行った時の報告記です。

この年もN君から外国乗り鉄旅に行こうというお誘いを受けた。経緯は忘れましたが今回は英国に決定。英国へは20年前にあるツアーでユーロスターに乗車してパリからイギリスへ渡ったのですが、その時は他にはロンドンの地下鉄とランチクルーズ列車に乗っただけで、普通の鉄道に乗るのは未経験でした。日程の都合により、今回はN君が先に渡英し、私は遅れて9/4(火)深夜(9/5 0155羽田)発で向かう事になりました。日程はロンドンからグラスゴーまで夜行列車に乗車、エディンバラ経由ヨークに2泊、ロンドン4泊となりました。1人での海外渡航は初めてなのでちょっと心配です。出発の日はなんと台風で、関空の連絡橋にタンカーが衝突し、大雨で水没した当日した。飛行機は飛ぶのかとハラハラしましたが、関東地方を台風が抜ければ、搭乗便は通常通りに出発するとの事でした。旅立ちの準備してると何んと今度は中央線が強風と倒木で運転見合わせとなってしまいました。早めに家を出て、遅れながらも運行していた西武線に振替乗車して、無事に羽田空港に到着しました。思えばこれが今旅行の最大のピンチでした。出発は2時間ほど遅れましたが、これは上空の気流の状態が非常に良くイギリスに早着する見込みだが、ヒースロー空港は航空ダイヤがたて混み早着しても上空待機になるので出発を遅らせるとの説明でした。ラウンジを開放してくれたので思う存分飲食しました。
 
前振りが長くなりましたが、その後は何事もなく定時にヒースロー空港に到着。(運行管理者の読みは正しかった)ヒースロー空港からロンドン市内へは地下鉄とブリティッシュレイル(英国国鉄、現地ではナショナルレイルとも言うようです。以下BRと略します。)が運行されていますが、今回はブリットレイルパス(1等、8日間用、以下パスと略します。)を用意したのでBRで行きます。パスは事前に窓口でバリデーションをしなければ利用できないのですが駅には有人窓口が見当たりません。自動改札の前にいた係員に尋ねると「これで改札を通って3番線へ行け。」というような事を言われターミナル間移動用の切符をくれました。3番線で待っているとロンドン(パディントン)行きのヒースローエクスプレスが来たので、乗車しました。


漸く最初の画像です。ヒースロー空港駅から乗車のヒースローエクスプレスです。

車掌が検札にきてパスを見せるとOKでした。N君に無事に到着した事を知らせようと携帯電話の設定に悪戦苦闘してメイルを送っているうちにパディントン駅(Paddington)へ到着です。


パディントンに到着のヒースローエクスプレス。隣は英国のスーパー日立号。

パディントン駅の窓口でパスのバリデーションを済ませ、地下鉄でユーストン駅(Euston)へ移動しました。ロンドンは朝のラッシュアワーで、スーツケースを持っての移動なので写真は撮らずさっさと行きます。N君とは今夜、ユーストン駅で落ち合う予定です。
ユーストン駅では先ずスーツケースを預けます。BRでは主要駅に(有人の)荷物一時預かり所(LEFT LUGGAGE )を維持しているので助かります。今日はN君と落ち合うまでにリバプールへ行き、マンチェスター経由でロンドンへ戻る事にします。ちなみに先乗りしたN君はブラックプール、マンチェスター、シェフィールドのLRT巡りをしてるそうです。
ヒースロー到着からここまで想定よりも早く来ています。先ず、リバプール直行の列車はヴァージントレイン(Virgin Trains)の運行なので窓口に席の予約に行きました。(ヨーロッパ時刻表、その他の鉄旅指南書、ネット情報によるとバージントレインは全席指定制で事前予約が必要となっている。)出札窓口でパスを見せたら「直接列車に乗って空いている席に座りなさい」と言われました。(相手の言ってることを完全に理解している訳ではなく、あくまでも断片的な言葉から判断してるので、ヒースロー空港駅での一件もそうですが一抹の不安はあります。)次に1等客専用のラウンジがあって飲み物、スナック類が提供されるとの事ですので其方へ行きます。朝の時間帯でパン類が用意されていたので有難くいただきます。(無料、アルコール飲料は有料)寛いでいたら発車時間が迫り写真撮る余裕なく列車に乗りました。空席(AVAILABLEと表示されている。)に座っていると検札が来てパスを見せます。その後サービス担当がやってきて飲み物が提供され、メニューを見せて朝食は何にするかと聞きに来ました。


ヴァージントレイン1等車の車内、皿カップ類は陶器製、カトラリーも金属製で提供されます。
(2度目の朝食に)トーストとベーコンサンドを取りました。どちらも美味しくいただきました。BRとバージントレイン太っ腹です。

首都ロンドンと港町リバプール、工業都市マンチェスターを結ぶ路線なので当然なのかもしれませんが多くの貨物列車が運行されてました。




オープントラックとやらで色々な事業者が貨物輸送に参入してるようです。

途中の車窓風景はいかにもイギリスという感じで、大体が緩い丘陵で変化に乏しいです。



運河もよく見ました

所定時刻にリバプールライムストリート駅(Liverpool Lime Street)に到着しました。 

 
ロンドンから乗車してきたヴァージントレインです。

折角リバプールに来たのでビートルズの聖地をチョコット巡礼します。


ライムストリートからメトロに乗車します。メトロといってもBRの路線なのでパスで乗車できます。自動改札には交通弱者対応と思われる係員がいて、パスを提示すると自動改札を開けてくれます。

 
ビートルズが下積み時代にライブ活動を行っていたキャバーンクラブの跡地です。さっき乗って来たBRメトロ線の建設の際に建替えられてしまったそうです。シラブラックの銅像がお出迎えです。近くのビルの地下に新たに再現されたキャバーンクラブが作られ、こちらには若き日のジョンレノンの銅像が置かれています。



キャバーンクラブの中には入らず、歩いてマージー川(Mersey)の河畔へ向かいます。

 
マージー川の河畔まで来ました。通りにはいかにも港町といった雰囲気のビルが並んでいます。

 
ここには4人の銅像があります。




 港町リバプールの象徴としてよく登場するビルですが外壁をクリーニングしたのかイメージより明るかったです。


辰野金吾が喜びそうな赤レンガに白バンドなビルです

プチ巡礼を終えメトロでリバプールライムストリート駅へ戻りここでも1等ラウンジにお世話になって腹拵えをし、マンチェスターへ向かいます。リバプール、とマンチェスター間の鉄道は鉄道史上において、今日ような鉄道事業者が自ら列車を運行する最初の鉄道とされます。路線図にはこの間には2路線あってどちらが最初のルートなのか私には分りませんが、次に出るマンチェスター方面行きの列車に乗車します。


ライムストリート駅の外観、左の塔のある建物が駅舎と思われますが現在では駅の機能は全てドームの中にあります。イギリスのターミナル駅は直接通りに接していていわゆる駅前広場というのは無い駅が多いようです。


駅のインフォメーションで次のマンチェスターへ行く列車と案内された列車2連×2本で4連のDC列車1等車なしでローカル列車かと思いきや行き先はノリッチというブリテン島の北海側の街で、結構な長距離列車です。

 
マンチェスターへ近づきました。


マンチェスターピカデリー駅(Manchester Picadilly)に到着のノリッチ(Norwich)行きDC。

ここからロンドンへもどりますが合間にトラムを見に来ます。

 
マンチェスターピカデリー駅の地下にあるトラム乗り場

 
狭い通りを走るトラム。右上のカーブしたビルの所がBRのピカデリー駅

 
道路の下へ潜って先ほどのピカデリー駅のホームに到着する


BRの駅に戻り、ロンドン行きの発車まで出入りする列車を眺めます。

 
こんなのやあんな車輌が出入りしてました。



何んといっても一番目についたのがこのDC。なんと今どき2軸車です。


 
頑丈そうなフレームと単軸台車。車体にはリベットがあります。


車内もなかなかのモノです。


左のヴァージントレインでロンドンへ戻ります。


ユーストン駅に到着のヴァージントレインです。

無事N君と合流。今夜はこれからグラスゴー行きの寝台列車に乗ります。
駅近くで夕食を摂り、スーツケースを引き取り、またまた1等ラウンジのお世話になります。
寝台列車はカレドニアンスリーパー(Caledonian Sleeper)という会社による運行になっています。寝台の手配は事前にパスと共にJTBに依頼しました。寝台料金はパスに含まれるととの事で発券手数料のみで入手できました。「のぞみ」に乗車できないなど制約が多いと聞くジャパンレイルパスに比べてBRはやはり太っ腹であります。
列車は2300発(グラスゴー0700着)ですが2200から寝台は利用できます。(同様にグラスゴーでも0730まで利用可能)ロンドン発時はグラスゴー行きとエディンバラ行きの併結なので長い編成です。ホームに入り最後部へ行くとELが連結されてます。回送用なのかこのまま繋がれて走るのかは分かりません。


 最後部のELです。編成は座席車が1輌、ラウウンジカーが1輌、寝台車(個室)が6輌の編成が2本をつないだ長いもので前のELはホームからはみ出していて先頭部は撮れません。

 
先頭のEL。後部とは異なる形です。


 寝台車のサイド。こちらは客室側です。


 廊下側のサイド。窓は少ないです。


 こちらはラウウンジカーです飲み物、軽食を販売しています。


 寝台個室の内部、寝台は2段式で上段はたたまれています。


 テーブルを開けると洗面台があります。 室内はオロネ25より広かったです。
部屋の鍵は内側からはロックできますが外からはかけられません。朝食が料金に含まれているので希望をチェック(個室で摂るか、ラウンジで摂るかとオカズを選ぶ。)して廊下側ドアノブに掛けて休みます。


寝台車の廊下は狭いです。車椅子での乗車は大変そうです。

前泊が飛行機だった事もあり、翌朝朝食が配られるまで熟睡しました。
日本のブルートレインと違って発車時、停車時の衝動(いわゆるドンツキ)が無い(バッファーの効果と思います。)のも熟睡できた要因でしょう。
第1回(1日目)終わり。
 
お断り、この記事は2018年の記録です。確認しておりませんが、現状はヴァージントレインは運行を縮小の後、撤退。カレドニアンスリーパーも車輛を新型に置き換えたもののその後撤退。JTBはレイルパスの取り扱いを終了。との話を聞いております。これから現地を訪問される方はお確かめ下さい。以上