小樽築港機関区

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2023年2月25日土曜日

2014年のシカゴ鉄道巡り(第6回)2014.9.12  by奥

 シカゴの鉄道巡りの4日目、9/12(金)です。

この日はMETRA線に2路線乗車、途中駅で段落としをして、その時間で行きかう列車を「見る鉄」し、さらに沿線の模型屋さんを訪ねてみようという計画です。昨晩の天気予報では今日は雨となっていましたが、今のところは曇天です。
ホテルの部屋で、昨晩セブンイレブンで購入のサンドイッチとコーヒーで朝食を摂り、徒歩でユニオン駅へ向かいます。$3.00かけて地下鉄に乗っても切符の購入、階段の上り下り、乗り換えがあったり、駅が離れていたりで、気分的には所要時間はたいして時間は変わらない感じです。
ユニオン駅0720発のMETRA、BNSF線オーロラ(AURORA)行き1371レに乗車、途中のナパ・ヴィル(NAPAVILLE)駅で下車(0755着、運賃$5.75)この駅で次の列車まで段落としして、後続で来るAMTRAKの下り列車と上りの通勤列車を見物しようと思います。上手くすると貨物列車も通るかもしれません。
この路線はBNSF鉄道(旧CB&Q鉄道)の本線で、線路は単線3本並列のようです。待っていると早速上りの1252レ(0800発ユニオン駅行き通勤快速)が来ました。さらに真ん中の線を貨物列車が後を追って来るようです。


METRA BNSF線1252レナパ・ヴィル駅到着
ホームは乗客でいっぱいです
 停車中に中の線を貨物列車が通過します。


長いコンテナ列車であった
貨物列車通過を待つように1252レが発車。25m1ドアでは1度に大勢乗車する時は時間がかかります。デッキに立っている乗客も多かったです。
1252レ後部
他の線も含め下り列車がDL先頭、上りが制御客車先頭が決まりのようです。

客がいなくなったナパ・ヴィル駅
今度は下りのAMTRAK381レ(シカゴ発クインシ-行き、カール・サンドバーグ号)が到着。当駅で客扱いをします。(乗車のみ取扱い0810発)

AMTRAK381レ到着
乗客が結構いました

ナパ・ヴィル発車
客車は4両編成で、前3両はコーチクラス、最後部1両がビジネスクラスと軽食堂の合造車。短編成でも供食設備がある所が我が国とは列車サービスの思想が異なる点でしょう。

今度は上り通勤快速1370レ(0824発)が到着。また貨物列車も来るようです。


 中間に入っていた客車にはレターボードにBNSF RAILWAYのレタリングが入っています。旧CB&Q鉄道が建造した車両が今なお現役のようです。(おそらく車齢50年超)
1370レのDL
続いて中線を貨物列車が通過。今度はタンカー列車です。(前後に1両他の貨車が繋がってるのは控え車です)





最後部にもDLが付いていた
0833発上り1250レ(各停)が到着。この列車から後は1時間ヘッドのデイタイム運転となります。ホームで待つ客も前の列車にくらべ少ないです。
1250レ客室窓の大きいのが最新の日本車輌製の客車
0842発下り1225レで終点のオーロラへ行きます。(オーロラ着0905、運賃$4.25)まさに「早起きは3本の得」を地で行くようなナパ・ヴィル駅の朝の風景でした。
ちなみに帰国してから知ったことですが、この辺りは地元の鉄道ファンからRacetrackという愛称で呼ばれている場所のようです。まさにその名の通りの光景でした。

下り1225レはさっきまで上り列車が発着していた1番ホームに来ます。なるべく駅本屋側のホームに列車を停めようという配慮でしょう。(ちゃんと「OutBoundTrain Train No.1225なんたらかんたらplatform No.1」という案内放送がありました。)0905オーロラ(AURORA)着($4.25)
オーロラ駅駅舎

CB&Q鉄道カラーのカブースが保存展示されていた

オーロラ駅ホーム折り返しとなる1262レ
オーロラ0945発1262レ乗車ダウナーズ・グローブ(DOWNERS GROVE)駅0945着、下車。($4.75)この町に模型屋さんがあります。また、1000頃、上りのAmtrak 380レ(クインシー発シカゴ行き イリノイ・ゼファー号)が通過する予定です。我々が乗ってきた列車が発車すると直ぐに下り列車が到着です。

下りのMETRA列車ダウナーズ・グローブに到着


続行で短い貨物列車が通過
10時過ぎてもAmtrak列車が来ないので、模型屋へ向かい大通りを歩きだすと踏切が閉まり、Amtrak上り列車が通過しました。
Amtrak380レがダウナーズ・グローブの踏切を約10分遅れで通過
徒歩5分ほどで模型屋さんに着くと…。
貼り紙があり、曰く「店主用事につき本日は午後から開店」との事。わが国でも個人経営の模型屋さんは昼休みにいくと「本日は夕方から開店」となってたりする事がありますが、はるばるシカゴに来てもそんな事態があるのだった。昨日のサウスショアに続きまたも空振りであった。
ダウナーズ・グローブの模型屋「ティンバーランド トレインショップ」外観

ダウナーズ・グローブの街並み
ダウナーズ・グローブ1045発1264レに乗車、1103ラ・グランジ・ロード(La GRANGE RD.)駅下車($4.25)ここからバスでMETRA UP-W線(ユニオンパシフィック西線)へショートカットを目論みます。駅窓口でバス停の場所を教えてもらい、踏切を渡りバス停に着くとすぐにバスが到着(20分毎運行)、乗車($2.00均一)ここを運行するバスはCTAではなく郊外の路線を運航しているPACEという組織の路線バス330系統です。
 
ラ・グランジ・ロードの踏切

この路線、ラ・グランジ・ロードでは駅前に停留所がありましたが、UP-W線には駅前(ベルウッドという駅の近くを通る)のバス停が無いので、オーバークロスでUPの線路を越えるのを確認して次のバス停で降ります。所が、UP-W線ベルウッド駅の横には広い操車場があり、長い橋を歩いて渡ることとなりました。(第7回へ続きます。)

PACEの路線バス(初日にCTAリンデン駅で撮影の物)

2023年2月17日金曜日

2014年シカゴの鉄道巡り(第5回)2014.9.11  by奥

 シカゴの鉄道巡りの3日目(2014/9/11)です。

ホテルの部屋から外を見る、雨は降ってません。下を見ると高架線が見えます。不覚にも今朝まで気づきませんでした。(音は聞こえていたのだが)
ホテルの部屋(25階)より
電車のアップ
さらに遠くを見るとラ・サール通り駅へ入線するMETRAの列車も見えました。
ホテルの部屋から見えたMETRA線
本日はサウスショアー電鉄へ行く予定です。ホテルから始発駅であるミレニアム駅(Millennium Sta. 元はイリノイセントラル鉄道のターミナル駅でランドルフ駅だったのが改称されたという)へ向かいます。シカゴ都心の距離感が掴めたのと、治安も問題ないと判ったのでループの高架線沿いに徒歩で行くことにしました。

LOOPへ向かうCTA電車この辺は高架の脚がコンクリートに改築されている
LOOP進入で信号待ちの電車
ミレニアム駅(近くにミレニアム公園ができたのでこの駅名になったとか)の地下街のファーストフード店(ミレニアムドッグカフェ)のイートインで朝食(スクランブルエッグ、ソーセージとトースト$3.90、飲み物は別で「隣の店で買え」と言われました。隣のサブウェイサンドでコーヒー$1.76購入)を摂りました。
さて、サウスショアー電鉄(Chicago South Shore & South Bend Railroad)です。サウスショアーの名前はカワイモデルのカタログでパンターとポールを両方乗せた西武鉄道の電機と相似形に見える凸電の形とともに頭に刷り込まれています。で、そのサウスショアー電鉄がLAST AMERICAN INTER URBUNとして今なお健在で、日本車輌製(実際の製造は現地工場)の電車が走っているというのだから私的には今回の鉄旅のハイライトで、聖地巡礼の気分です。ただし、現在のサウスショア―鉄道は旅客輸送はNICTDというインディアナ州の公的組織による運行で、本来のサウスショア―鉄道は貨物専業になり機関車はDLです。
 
0845発サウスベンド行き7Mに乗るべくミレニアム駅へ向かいます。駅は旧イリノイセントラルのSUB URBUN線を引き継いだMETRA電鉄線とサウスショアー電鉄線では別の駅になっています。(サウスショア―線は路線の大部分がインディアナ州内のため上記のように運行が別組織になってるのでしょう)
「乗車前に乗車券を買いなさい。無札乗車は割増運賃をいただく。」との掲示があるので、乗車券を求めようとすると窓口は0900からの営業で、券売機で買えと表示されています。券売機へ行くとクレジットカード専用で、決済しようとカードを差し込むと、「カードを読めません。」というメッセージが出てしまい決済できません。2人で複数の種類のカードを入れたのですが、いずれのカードも使えず、他の券売機でも同じ状態です。ホームで待機している車掌氏に「私のカードが使えないので切符が買えん。」と申告すると「車内で買って、ただし現金だよ。一番前の車両に乗車しなさい。」といわれ事無きを得ました。
ミレニアム駅のサウスショアーの電車
サウスショアーのミレニアム駅は地下駅で雰囲気は近鉄の名古屋駅に似ているように思いました。(人の数は少ないし、売店もないのですが)
定刻通り発車、途中63条駅まではMETRA電鉄線に乗り入れで急行運転です。都心部の駅に続けて2駅停車し、急行運転になるとすぐ車掌が巡回してきて無事乗車券を購入できました。($11.75)周りの客の様子を見ると切符は車内で買うのが普通のようでした。

途中でみかけた信号取扱い所
シカゴ~サウスベンド間は正確な距離は調べてませんが、所要時間は2時間強で感覚的には浅草~東武日光(135km)の快速に乗る感覚(関西だったら近鉄の上本町から宇治山田への急行か)でしょうか。シカゴは中部標準時ですががサウスベンドは東海岸時間で、1時間時差があります。運転本数は平日1日20往復程度ですが終点のサウスベンドまで行くのは5往復で、午前中にシカゴを出るサウスベンド行きは乗車中の7M1本です。
電車がデューンパーク駅(Dune Park 終点4つ手前)に近づくと車掌が回ってきて「サウスベンドへ行く人は1号車。ミシガンシティへ行く人は2号車。」というような事を言っています。切り離しでもあるのかと思ったらバスがどうのと言っています。デューンパーク駅に着くと駅前にバスが停まっていました。バス代行です。言われた通り1号車のバスに乗り込み発車。バスはやがて高速道路へ入り、ノンストップでサウスベンド空港駅に到着しました。所定時刻より10分ほど早着(所定到着時刻東部時間1208)でした。

高速道路を走行中の代行バス車窓より


サウスベンド空港駅に到着した代行バス
空港駅の入り口にはこんな掲示がありました。

バス代行の掲示

サウスベンド空港ターミナル
 空港ターミナルビルの右側に並んでサウスベンド空港駅があります。以前はサウスショア電鉄の終点はサウスベンド市内だったのが空港駅まで延長されてサウスベンド市内の駅は廃止になりました。「電車に乗りたければ駅まで自動車で来い。」という事ですがシカゴ周辺の高速道路の混雑状況をみるとパーク&ライドで鉄道を利用するのメリットは十分にあるようです。

サウスベンド空港駅
時間はここでは昼なのですが中部時間はまだ11時で朝食の量が多かった事もあり、昼食は抜いて観光案内所や売店を覗いて(サウスベンドの名所はチョコレート工場で、名産品はチョコレートらしい)上りの代行バスを待ちます。
駅の窓口と券売機は閉まったままで、上り1259発シカゴ行きの代行バスが4台編成で到着、切符は電車に乗ってから買えとの事でバスに乗車。乗客は1台半くらいの数でした。上りの代行バスは行き先別でなく4台のコンボイで一般道を通り、ミシガンシティ(Michigan City)へと入っていき市内の2つの駅で乗客を拾って行きます。帰りに段落としを予定していたミシガンシティの併用軌道をバスは進みます。



代行バスの車内より見たミシガンシティの併用軌道

デューンパーク駅で今度はバスから電車に乗り換えです。
デューンパーク駅に着いた代行バス

デューンパーク駅舎

デューンパーク駅ホームで待機中の上り電車
発車後車内で車掌より乗車券購入、代行バスのせいでミシガンシティの段落としを止めたのでシカゴへの戻りが予定より1本早くなります。その時間でメトラ電鉄線に乗る事にして55,56,57条駅(55th-56th-57thStreet)までの切符を求めた所、ゾーン運賃制なので行きと同じ$11.75を(お釣りなしで)出すと「55~条駅までなら$11.50でいいよ。」と¢25返してくれました。どういう扱いなのか判りません。
なお、サウスショア電鉄では、撮影についてのクレームはなかったです。(デューンパークのホームでこちらを見てる方は、職員ですし、車内でも車掌さんは何も言わなかった)

サウスショアのDL(車内より)
メトラ線とサウスショア―線の分岐部(クロスしているのがサウスショア下り線)
復路の代行バスは一般道を通ったので所定時間より20分程度遅れましたが、55,56,57条駅へ到着。聖地巡礼は不完全燃焼に終わりました。
メトラ電鉄の下りへ乗り換えようと通路を歩いていると下りの電車が来ました。

55,56,57条駅進入のメトラ電鉄線下り電車

当駅1436発各停南シカゴ(支線の終点)行きと思われます
メトラ電鉄線は途中まで方向別複々線で内側が緩行線、外側が急行線、サウスショアの電車は急行なので外側を走行します。メトラ電鉄線を作った旧イリノイセントラル鉄道は大鉄道なので鉄骨の立派な架線柱が建っています(近鉄、阪急などの関西私鉄を思わせるがこちらがご先祖か?電化方式は直流1,500V)がサウスショア鉄道線内の架線柱は木製が主体に見えました。
1442発メトラ電鉄本線(途中まで急行運転)ユニバシティパーク(University Park)行きに乗車。車内で車掌さんより「写真ダメよ。」と注意されます。1532終点ユニバシティパーク着。ユニバシティパーク駅は、周辺に大学も公園も見当たらず。駐車場があるだけの殺風景な駅でした。折り返し1557発ミレニアム駅行きに乗車。先ほど写真撮影の注意を受けた車掌さんから「用事はもう終わったのか。」と言われてしまいました。なお、メトラの両駅では券売機で当方のクレジットカードが使えました。ミレニアム駅の1つ手前のバン・ビューレン通り駅(Van Buren St.)がホテルの最寄駅なので、そこで下車(1654着)、まだ明るいのでNさんはミシガン湖湖岸まで行ってみるとのことです。私は、夕方のラッシュの時間帯であり、線路が掘割を通ってるので、その間電車を撮影することにします。

ミレニアム駅へ向かうメトラの電車(後追い)

バン・ビューレン駅へ進入するサウスショアの下り電車

バン・ビューレン駅へ進入するメトラの新型電車(運転室付ギャラリーコーチをそのまま電車にした形)

新型電車のパンタ部(屋根を絶縁してるように見えないのが?)



行き交うメトラの電車(この時間帯車庫からの回送もあるので電車はジャンジャン来ます)


サウスショアの電車の連結部(運転台は折り畳み式の運転台を半室運転台に改造したように見えます)

バン・ビューレン駅到着の上り電車

バン・ビューレン発車のサウスショア下りと到着のメトラ上り電車
撮影していた橋から都心方向をみるとダウンタウンのビルが並んでいる

 
アップで通りを見るとLOOPが見える
 
初めて来たのに何故か懐かしく感じるビルの並び
Nさんが湖岸から戻ってきたのでホテルへ帰り、カメラ等を置いて、歩きでダウンタウンへ向かい食事の出来そうな店を探します。何軒か覗いてみるも満席か、入りたいと思わせないかでしたが、ようやくエクスチェッカーというレストラン・バーがなかなか雰囲気がよく、すぐに席がとれました。オールドシカゴスタイルと標榜しており、結構観光客(いわゆるお上りさん)も来ているようです。スモールサラダ+スパゲッティ(量多し)+ソフトドリンク(+チップ)で一人$20.00弱で収まりました。
なお、この日は9月11日でしたがシカゴでは普段の1日という感じでした。
(3日目終わり。4日目に続きます)