小樽築港機関区

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2023年4月9日日曜日

2015年のアメリカ鉄旅(第3回)2015.9.6  by奥

2015/9/6(日曜)朝食の後ユニオンステーションへ、この日はシカゴ郊外の南エルジンにあるFOX RIVER TROLLY  MUSEUM を訪問予定です。
ユニオンステーションのホール(駅コンの準備中)

暗くて狭いユニオンステーションホーム
ユニオンステーション0830発METRAのミルウォーキー西線(元がミルウォーキー鉄道が敷いた路線に由来する線名と思われる、路線自体はミルウォーキーへ向かうわけではない。)2703列車エルジン(Elgin)行きに乗車(乗車券は昨日購入のWeekend Pass利用)0945エルジン着、エルジン駅よりタクシーで博物館へ向かいました。(乗車時間約10分、10時ころ到着)タクシーの運転手には午後3時に帰りの迎えを頼んで先方も了解して「また後で。」と別れた…

州道31号線をエルジン駅から南下すると当然線路が現れる
 
ここがFOX RIVER TROLLY MUSEUM(以下単に博物館という)のようです。予想していたのと全然異なり、囲いもなく公園に電車が置かれています。オープンは11時となっていますがスタッフらしき人がいるので挨拶すると、「運転開始は11時だが、写真は自由に撮っていいよ(ただし「private photo only」と言っていた)、車庫の中は立ち入り禁止(保険の対象外との理由らしい)」と言われましたで早速見学を開始します。
博物館のリストでは27輌保存されてるとなっています、当日は20輌が確認できました。ここから保存車輛の画像をお見せしたいのですが、先ほどのプライベートフォトオンリーが気になります。このブログの主宰者に迷惑のかかる事態は避けねばなりません。ここでは博物館のWEBの説明を基に当日現車を確認した車輛のリストの掲載のみとさせていただきます。
当日見た車輌達
Aurora, Elgin and Fox River 5
GE 1946年製 45t凸型DL (2001年収蔵)

South Shore Line 7
サウスショアー電鉄の鋼製電車
1926年 プルマン社製 (1988年収蔵)
 
South Shore Line 14
サウスショアー電鉄の鋼製電車
1926年プルマン社製 (1988年収蔵)
 
Chicago Aurora & Elgin 20
木造電車(動態)
1902年 ナイルス社製 (1962年収蔵)
現在アメリカで稼働可能な最も古いインターアーバンとの事

Chicago Transit Authority 40
1959年 セントルイス社製 鋼製高速電車 (1998年収蔵)

同じくCTAの43
 
CTAの45
40,43と同型車(2009年収蔵)

Warren &Saline River 73
1948年 ホイットコム社製 70tDL(1991年収蔵)

CTA L202
1908年Chicago City Railways 自社工場製 BB凸型電機
1958年 CTAで更新、工場入れ替え用 (動態、1979年収蔵)

CTA S314
1907年Chicago City Railways製 クレーン付フラットカー (1997年収蔵)

Chicago Aurora & Elgin 458
1945年 セントルイス社製 鋼製電車(2009年収蔵、レストア中)

North Shore Line 715
1926年 シンシナティ社製 鋼製電車(1989年収蔵、動態)

North Shore Line 756
1930年 スタンダード スティール社製 鋼製電車(1963年収蔵、レストア待ち)

サンフランシスコ市電 1030
1953年 セントルイス社製 PCCカー(1982年収蔵)

CTA 4103
1914年 シンシナティ社製 鋼製高速電車 (1985年収蔵 部品取用)
Chicago Rapid Transit 5001
1947年 プルマン社製 アルミ鋼製高速連接電車(1986年収蔵)

CTA 6101-6102
1950年 セントルイス社製 2輌ユニット高速電車(1994年収蔵)

Illinois Central 9648
1957年 イリノイセントラル鉄道セントラリア工場製 鋼製カブース(1993年収蔵)
 
CTAの番号不詳の電車(リストによると4288か4451)

この他に貨車が3両、作業用ハンドカー等あり

11時になったので入場券(動態運転の乗車券、片道、往復、1日券あり、勿論1日券を購入)まずはノースショアの715に乗車です。 

オープン時間になりましたが他にお客さんは現れません。ノースショアライン715号車は運転士役と車掌役のスタッフ2名と我々2名の4名で発車しました。車掌さんのスタッフが色々と解説してくれますが残念ながら半分くらいしか内容が解りません。

ノースショアライン(シカゴ ノースショア & ミルウォーキー鉄道)715号車 1926年製という事は今年で車齢89年。ノースショアは1963年に廃止されたそうなので廃止から52年。ここへ来たのは1989年だそうですのでその間は何処にいたのか?屋根は防水シートがかかってます現役時代からこの仕様だったようです。オデコのところに木の枠状のランボード(すべりどめ?)が付いてたはずですが失われています。車体の裾も腐食が進んでます。転換式のクロスシートも殆ど転換不能になってます。でも、動態だからこの状態を保っていられるとも思います。この電車は現役時代はシカゴとミルウォーキーの間を時速約120キロの高速で走っていたそうですが、公園の中をフォックス川沿いにゆっくり走って終点の駅に到着します。運転線の線路は博物館から途中までは旧Aurora Elgin & Fox River 鉄道の配線跡を利用しており途中から公園整備の時に新たに敷かれた線路を走り終点の駅に到着します。新設区間への接続点付近で旧イリノイセントラルの線路(現在はカナダ国鉄(CN)の路線になっている)と交差しており、連絡線の跡が残っていました。運転線の路線距離は約2マイルとの事です。

 「電車は30毎に運転する」と説明を受けたのでここで発車を撮り次を待つことにします。
公園内を走る光景は博物館内ではなく公共空間と思うので少しだけ画像を載せます。
 
終点駅を発車
 
帰りは空車で帰るのかとと思いきや、公園に来ていた人が1人乗っていきました。
公園をブラついて待っていると、少し遅れて次の電車が終点にやって来ました。こんどはChicago Aurora & Elgin の20号車がやって来ました。

折り返し準備中で両エンドのポールが上がっている。

 1902年製と資料にあるので車齢113歳、到着便のお客さんは0人、帰りは我々2名のみでした。サービスで運転台に添乗させてくれ、ホイッスルを吹鳴させてくれました。博物館に戻り、再度715号の客となります。今度は10名程度お客さんがいました。次は終点から歩いて戻りながら途中で走行シーンを撮ろうと思います。

 
 再度終点駅発車を撮り、廃線跡区間と新設線の分岐点を目指します。
 
Fox Riverを渡る廃線跡の自転車道

廃線跡の自転車道

 30毎の運転と言っていましたが実際には45分間隔くらいに間延びしており結構待たされました。ようやく20号車が来ました

左へ別れる線路はCN線への連絡線跡 手前の分岐が新設線への分岐

ポール電車は後姿も絵になります

戻りの便をCNとの立体交差付近で待ちました。日陰になっているCNと並行する道路橋の下で待っていると丁度貨物列車が来ました。

Fox Riverの橋梁へ丁度やってきたCNの貨物列車 左側には博物館の線路が通っている
 
日本では見れなくなってしまった長ーい一般貨物列車で色々な貨車が繋がってました。













 
ようやく通過しました。そして戻りの20号車も来ました
 
 
博物館に向かって歩き始めると頭上のCN線に何か来ました。

CNの陸軌車のピックアップトラックが通過

本日3度目の運行の715号が来ました。  


博物館に戻ってきました。お客さんもかなり増えてきました。もう1度保存車輌を見学したり、駅で走行を撮ったり、水分補給をしたり(公園には飲料以外の供食施設なし)して…

そろそろ午後3時、入り口前で迎えのタクシーを待ちます。だが、しかし…30分たってもタクシーは来ません。どうもスッポカされたようです。仕方がないので博物館の窓口の方にタクシーを呼んで下さいと頼みました。3件ほど電話で当たってくれましたが「どこも予約で一杯と断られた。」と言われてしまいました。「エルジン駅までの距離はどのくらいか?」と聞くと約4マイルとの事でした「仕方ない歩こうか今なら明るいうちに駅まで行けるだろう。」などと言いあっていると近くで我々の状況を見ていた方が「帰りがけだから私の車でエルジン駅まで送ってあげよう。」と助け船を出してくれて事なきを得ました。

戻ってきたMETRAのエルジン駅

エルジン駅でお休み中の列車

博物館の前を通っている州道には路線バスがあるのですが週末は全便運休で、博物館は週末しかオープンしないので今回のような事になってしまった訳でした。まだスマホを持つ前の事で、今ならウーバー等の配車アプリを使う所でしょうね。次回はサウスショア線再訪編です。 (第3回おわり)


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