小樽築港機関区

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2023年5月3日水曜日

2015年アメリカ鉄旅(第6回)2015.9.9  by奥

 ニューヨークの島の電車とハドソン川向こうのLRT

2015/9/8(火)夕刻Amtrakのペンシルバニアン号でニュ―ア―クペン駅に到着、駅に直結するホテルに投宿しました。ここを根城にニューヨーク~ワシントンDCの鉄道巡りをする予定です。宿をニューアークに取ったのは「同グレードのホテルがマンハッタンに比べて安いから」という理由です。
ニューアークペンステーションからニューヨーク(マンハッタン)へはニューヨークペンステーションへ至る旧ペンシルバニア鉄道の路線(現在はアムトラックとニュージャージー州の公共交通を運営しているNJトランジット(NJ TRANSIT)の列車が走行する)とニューヨーク地下鉄(MTA-Metropolitan Transportation Authority)とは別組織(PATH-The Port Authority Trans-Hadson Corporation)が運営する地下鉄路線があります。こちらにはマンハッタンにワールドトレードセンタ―(WTC)と34丁目と2つのターミナルがあります。
2015/9/9(水)先ずPATHの電車でWTCへ向かいます。ニューアークペン駅のPATH線乗り場はアムトラックやNJトランジットと並んでホームがあるのは昨日見て解ってはいましたが、乗車券の販売窓口、券売機の類がコンコースに見あたりません。NJトランジットの窓口で聞くとホームにあるとの事です。ホームに上がるとPATHのホームに入る自動改札があり、自動券売機が横に設置されていました。現金で片道乗車券を購入すると(日本で発行のクレジットカードは使えないタイプの券売機であった)お釣りが1ドルがコインで出てました。シカゴでは1ドルは札が当たり前で1ドルコインは見ませんでした。地域により流通量に差があるのでしょうか。
 
ニューアークペン駅(PATH)の電車

朝のラッシュ時間帯なので電車は当然込んでいます。20分ほどでWTC駅に到着。WTC駅はWTC再建の仕上げ工事中で仮囲いの中を地上に出ます。

WTC南側ビル跡の池


WTC北側ビル跡の池

再建されたワンワールドトレードセンタービル

旧WTCビルメモリアルの池にお参りし、この年の夏地味にオープンしたワンワールドトレードセンタービル展望台へ向かいます。切符売り場で「曇りで見通し効かないけどいい?」と言われましたが、下から頂上が見えてるんだから全く視界が無いわけではなかろうと「OK」と高い入場料($32.00)を支払い、空港並みの荷物、ボディチェックを受けて登楼しました。
  
自由の女神像

旧CNJ鉄道のターミナル駅跡、公園となって保存されているがハリケーン被害で閉鎖中の由

ハドソン川対岸のジャジーシティのビル群

対岸に現役の鉄道駅あり

マンハッタン北側エンパイアステートビル(かなり霞んでいる)
 
ブルックリン橋

お上りさん行動は終わりとし、下界へ戻り、地下鉄で2駅マンハッタンの最南端のスタッテン島フェリー(The Staten Island Ferry)の乗り場(ホワイトホールフェリーターミナル)へ向かいます。30年ぶりのニューヨーク訪問ですが地下鉄は初乗車です。(30年前は鉄分無しの業界団体の視察団体旅行への参加で、地下鉄は危ないので乗車禁止を申し渡されたのでした)旅行出発の数日前にネットでニューヨークの公共交通を調べてたら、スタッテン島に電車が走っている事が判ったので行ってみようと思います。いままでこの電車の情報を見た覚えがありません。
地下鉄の1つ目の駅で「前方の車輌に移れ。」と駅員に言われ、前の車輌へ移動します。終点のサウスフェリー(south Ferry)駅に到着して後方を確認するとホームが短くて後方の車輌はホームに掛からないのでした。なおかつホームはカーブしておりホームの先端部が電車が入線すると迫出してくる構造になっていました。(ホームドア付)なお、ニューヨーク地下鉄は撮影禁止の表示が出ていました。地上へ出るとスタッテン島行きフェリー乗り場は目の前です。フェリーはニューヨーク市による運航で24時間運航(無料)で、かっての東京の佃島の渡しのように道路の代わりという扱いなのでしょう。観光客も大勢います。

フェリーターミナル(Whitehall Terminal)

かってのフェリーターミナルらしき建物

で、フェリーに乗船、出港。

遠ざかるマンハッタン

自由の女神像に接近

正面へ来ました

右舷側デッキは自由の女神像目当ての観光客で一杯なので左舷側へ移ると、マンハッタン向かう便と行き逢います。

マンハッタンへ向かうフェリー

後ろを見るとついてくるモーターボートがいます。舳先には機銃らしき物が付いています。アップで見ると沿岸警備隊のボートでした。日常的なものか、9.11が近いからなのかわかりませんがフェリーのエスコートのようです。


沿岸警備隊のボート

スタッテン島接近

フェリーは無事スタッテン島のセントジョージ(ST. George)フェリーターミナルへ到着。電車のピクトグラム表示に従って進むと駅があります。電車は30分間隔で運行と確認できたので、フェリーターミナルに戻り、昼食を摂ります。
ニューヨーク地下鉄の乗車券で乗り継ぎが出来るかと思いましたが(地下鉄駅の案内では地下鉄の片道乗車券は戻る方向でなければ乗換駅で乗り継ぎが出来るとの表示あり)自動改札で止められました。地下鉄とは別鉄道という扱いなのでしょう。(同じMTAという組織による運営ですがスタッテン島鉄道という表示になっている)電車は(多分)地下鉄と同じ仕様で、複線、第3軌条終電、地下線部分はありません。踏切も無いようでした。貨物扱いは無いと思われますが、工事用と思しき普通鉄道のロードスイッチャータイプのDLと貨車がいました。電車は45分ほどで終点のトッテンビル(Tottenville)駅に到着。終端寄りの出口より外に出ると。目の前は海です。
 
トッテンビル駅に到着

トッテンビル駅の車止め方出入り口

駅から出るとすぐに海

駅周囲は閑静な住宅地でボートやヨットを持っている家も多い。住宅街を抜け、反対側の出入り口から駅へ戻ります。

跨線橋より見た駅構内(留置中の電車)

トッテンビル駅到着の下り電車

留置の電車

トッテンビルで次の電車の進入を撮影し、(この線は撮影禁止の表示は無し)上り電車に乗車します。この駅には切符売り場や、改札口がありません。山陽線の兵庫~和田岬間や、東武の大師線の如くターミナルのセントジョージだけで運賃の収受を行うシステムです。途中のエルティンビル(Eltingvilie)という駅まで戻ります。(即ち島内の途中駅まではタダです)ここで下り電車を撮影。

エルティンビルへ接近の下り電車

下り電車の後ろ側

エルティンビルの駅前通り(橋上が線路)

この島はマンハッタンからはフェリーでないと来れませんが、ブルックリンやニュージャージーとは橋が繋がっており、バス路線もあります。(セントジョージ駅にバスマップが置いてあり、確認)それらのバス路線はこのエルティンビル駅前を通るので、そのバスに乗って戻ろうというわけです。駅前のバス停で時間をみるとをブルックリン、クイーンズ経由マンハッタン行きの急行バスが日中30分毎、ニュージャージー方面は朝夕のラッシュ時のみの運行です。どちらに乗るかの思案でしたが、1時間ほどでニュージャージ方面行きの夕方の便が運行開始なのでそちらすると決まりました。理由はニュージャージー側の終点からニュージャージートランジットのLRT路線に接続しているからでした。バスの時間まで駅近くのバーガーキングで休憩します。S34系統NJトランジトハドソンーベルゲンライトレイル線34丁目駅行き路線バスに乗車。運賃は$2.75なので1ドル札2枚と25セント3枚で支払おうとすると運転手さんに「支払いは、メトロカードかコインで無いとダメめ。」と言わました。2人で手元のコインをかき集めるが$5.50分のコインはありません。バスはもう発車しています。ありったけのコインを示して「これしかない。」と言うと。「全部料金箱に入れろ。」と身振りで言われます。全部入れると「OK」が出て、降ろされずに済みました。バスはLRT路線の終点ではなく終点から3つ目の駅(34th St.)がバスの終点で、接続駅になっていました。折り返しのスペースの関係でそうなっている様です。
 
ニューヨークの路線バス
 
マンハッタン直通の急行バス
 
路線バスの車内

橋を渡ってニュージャージー州へ

34丁目駅で折り返し客扱い中のMTAバス
 
NJトランジトのLRT(34丁目駅)

右には貨物線が並行しています。このLRTも路線の大部分はおそらく貨物線を転用したものと思われます。この路線は専用軌道区間有り、路上区間有り、高架区間有りでした。全体的には沿線は未だ再開発途上という雰囲気でした。

LRT路上区間の車内より対岸のWTCが見える

高架区間からエンパイアステートビルが見える

電車は終点(路線的には起点)のホボーケン(Hoboken)ターミナルへ到着。そこはWTCの展望台から見えたハドソン川向かいの現役ターミナル駅の端っこでした。

ホボーケンに到着のLRT(近畿車両製)

横には鉄道駅が

歩廊を歩いて行くと頭端式ホームの付け根に出ます。アメリカ鉄道旅客輸送の黄金時代の雰囲気を残したターミナル駅で、通勤列車がズラリ並ぶ様は壮観です。
 


頭端式のホームに通勤列車が並ぶ

この駅は正面がハドソン川のフェリー乗り場になっていて、町側の出入り口は横です。



 


コンコース内部もいい雰囲気


ここからNJトランジト鉄道線ノースジャージーコーストライン、ベイヘッド行きに乗車。ニュウーアークペン駅に戻りました。

ベイヘッド行き列車の最後尾の運転台付客車

ベイヘッド行き列車先頭ロコはボンバルディア製

機関車は片運転台で連結面側にパンタグラフが付いてますが畳まれていて、エンジン音がします 。基本はDLで、マンハッタンへの地下線への乗り入れ時はELになるのでしょうか。
ニューアークペン駅のアムトラック窓口で翌日のワシントンDC行きの乗車券を購入。こちらは時間の表示が12時間制なので、時間のやりとりで意思の疎通を欠いたりしましたが、無事購入。ホテルへ戻ります。第6回終わり、次回はB&O鉄道博物館訪問編です。
 

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