小樽築港機関区

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2017年1月26日木曜日

C12重連の走る足尾線 1968.1.28

 関東北部に位置し、C12が走る魅力的な足尾線は、当時渋谷に住んでいた私にとって非常に訪れ難い路線でした。

 この日も、早朝に出発しなかったこともあって、高崎線、上越線、両毛線と乗り継ぎ、更に重連を目指して神土駅(ごうどえき)に着いたのは、もう陽が傾き始めた頃になってしまいました。

 東武鉄道を利用すればもっと早く着いたのでしょうが、渋谷在住で東武は馴染みが薄く、この時は全く頭に浮かびませんでした。

 朝一番の貨物を除いて、重連になるのは神土駅からで、この駅のあるところの地名は神戸(ごうど)ですが、東海道線の神戸(こうべ)と紛らわしいので、漢字表記を変えたそうです。

 当時、次の駅は草木駅でしたが、草木ダムの建設に伴い長大トンネルによる付替え工事を行った結果、草木駅は沈んでしまい消滅しました。

 それでは撮影した時の様子を。

 引きの取れる撮影場所を求めて、草木駅方面へかなりの距離を歩きました。
 これが後程痛い目を見る羽目になります。

 先ずはバック運転の上り貨物が勾配を下ってきます。

音も無く後向きで転がって来た

 足尾線のC12は常に山側に頭を向けていて、上り列車は後向きとなります。

 続いて補機となるC12が単機で転がってきます。

単機回送はまるで模型のよう

 単機回送をせずに、神土まで重連で返せば良いのにと思いますが、間藤駅から足尾本山までの運用の都合なのでしょう。
 因みに、午前中の上り貨物は重連で下ってきます。

 冬の陽が傾きまぶしい中を待望のC12重連がやって来ました。





半逆光に車体が輝く



 撮影を終えて神土駅へと急いだのですが、あまりに駅から離れていたため、後ろから来た乗る予定のDCに追い越されてしまいました。

 ローカル線なので次の列車まではかなり待つことになりましたが、お陰で乗車するまでに次の下り貨物がやって来てくれました。

 今度は駅での撮影としたのですが、陽はすでに山陰に落ち、その上逆光の悪条件となりました。


 勾配がすぐ駅の近くまであるので、煙を吐きながら進入してきました。
 ここで給水のため暫し停車します。

給水炭の設備が見られる

 ここからの更なる勾配への準備を終えて、足尾を目指して発車して行きました。


 この日、家に帰り着いたのは夜遅くで、親に心配かけた一日でした。

2 件のコメント:

ED4012 さんのコメント...

初めまして、chitetsuさん経由でやってきたED4012と申します。

かつて両毛線沿線に住んでおり、足尾線は非常に馴染み深い路線でした。
蒸機時代には間に合いませんでしたが、沿線の風光に惹かれて何度か訪れたことがあります。
首都圏から行きにくい立地にあるためか、蒸機時代の記録は少ないように思います。
貴重なお写真をありがとうございました。

青葉台 さんのコメント...

ED4012さん、ご覧頂き有難うございます。
おっしゃる通り行き難い立地ではありますが、C12が重連で急勾配を走るという魅力に取りつかれ、この後にも訪れています。
それらについてはまた改めて投稿しますので、どうぞご覧ください。